午前の部「旧絵鞆小学校と絵鞆貝塚ーフィールドワークを通じてー」
文: 北海道教育大学 芸術・スポーツビジネス専攻 瀬谷汐音
写真:関 浩勝
室蘭には、保有すべき財産とも言える旧絵鞆小学校が存在するが、廃校と同時に取り壊しの危機とも戦ってきた。
この小学校は全国でも希少な円形の作りであり、校舎を円形にするために沢山の努力がなされていた。また、校舎内を見学した際にも隅々まで掃除が行き届いていたり、黒板には卒業生の声が残されており、非常に愛されていた学校であったことが見受けられた。
特に私が感動したのが、体育館の天井に挟まっていたボールを未だに体育館で保管しているというエピソードだ。長年この絵鞆小学校の体育館の誕生を守ってきたボールとして保管された職員はこの小学校とそこにある備品までも我が子のように大事に思っていることが見受けられた。
廃校になった校舎の保存には様々な意見や困難があると思うが、私はこの絵鞆小学校がこれからも残り続け、卒業生と地域の人々の支えとなれるよう応援している。
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